ゲゲゲの鬼太郎 (6)
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異形の鬼太郎(妖怪反物) |
本書には8作品が収録されています。レビューを作成するため読み返したところ、ある発
見をしました。それは鬼太郎が妖怪との対決で、有形無形の身体的変形をこうむっている
ことです。
大半の鬼太郎ものは勧善懲悪が基調となっています。しかし本人は絶対的な力をもった存
在ではありません。妖怪と対決しては危機的な状況におちいります。しかし鬼太郎のばあ
い他のヒーロー以上に、その危機がしばしば本人の身体上の変化にまでおよびます。本書
をよむと、それが顕著にあらわれていると思います―石化(朧車)、魂を奪われる(おど
ろおどろ)、「情熱の天才画家」に変装(陰摩羅鬼)、牛鬼に変わる(牛鬼)、つけもの
(ほうこう)、ハゲ(髪の毛大戦)、反物(妖怪反物)、大いか(かまぼこ)。
魂を抜かれる、画家に扮す、自分の髪の毛を分離するあたりはご愛敬です。ですが、石、
牛鬼、つけもの、反物、巨大イカになってくると、外観じたいが変わってしまっていま
す。このような鬼太郎の変化に注目して読むのも、本書の楽しみ方のひとつではないかと
思います。
なお「朧車」と「おどろおどろ対吸血鬼」はそれぞれ貸本版の「ボクは新入生」「妖奇伝
(下宿屋)」のリライトなので、どのように翻案されているかくらべて読むのも一興で
す。
「朧車」
「おどろおどろ対吸血鬼」
「陰摩羅鬼(おんもらき)」
「牛鬼」
「ほうこう」
「髪の毛大戦」
「妖怪反物」
「かまぼこ」
解説・夏目房之介「鬼太郎は『フハッ』と読め!」

