ゲゲゲの鬼太郎 (1)
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戦争体験と重ねて読めば・・・ |
ストーリーの面白さもさることながら、作者の戦争体験と重ねて読めば、その戦争観や戦後観がじんわりと伝わってくる。
かつてテレビで見ていたときとは違う奥深さを感じた。
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ねずみ男、ネコ娘、砂掛けばばあ、子泣きじじいのそろい踏み |
本書は13の短編集で、ご存知、ねずみ男、ネコ娘、砂掛けばばあ、子泣きじじいなどに会うことができます。
テレビの鬼太郎のイメージとは少々雰囲気が異なりますが、しっかりと勧善懲悪の思想が基調を成している点は変わらない。それにしても、ねずみ男は、相変わらず変わり身が早く、カネの亡者だ。そんな男に対しても、鬼太郎はあくまでも友情を尽くす。
「カランコロン」の下駄の音、「ゲ、ゲ、ゲゲゲのゲ」のBGMがコマ中に描き込まれているのがおもしろく感じる。p.162、p.175などに代表される緻密で雄大なランドスケープは、水木しげる氏の真骨頂といえましょう
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縁の下の力もち |
第1部「地獄流し」「だるま」「妖怪城」、第2部「おばけナイター」「見上げ入道」「猫娘とねずみ男」「さら小僧」、第3部「天邪鬼」「おりたたみ入道」「悪魔ベリアル」「のっぺらぼう」「オベベ沼の妖怪」「妖怪大裁判」の13作品を収録。解説は渡辺えり子の好エッセイ「逢魔が時に」。
ちくま文庫版「ゲゲゲの鬼太郎」は、週刊少年マガジン(1965−69年)、別冊少年マガジン(1966−1970年)、週刊少年サンデー(1971年)に発表された作品を収録しています。単行本化された回数が一番多くて、もっともポピュラーなシリーズです。ただし鬼太郎の出生をえがいた「鬼太郎の誕生」は未収録となっています。
ちくま文庫版「鬼太郎」は鬼太郎シリーズのなかで現在でも入手可能な、数少ないシリーズです。そのためレア度は高くありませんが、コンビニコミックもなかった当時、鬼太郎のファン層を広げるうえで本文庫がはたしてきた役割は大きいと思います。縁の下の力もち的な存在ではないでしょうか。
難点は初出誌の記載がないことです。とくに本巻と第2巻は当初「水木しげるマンガ集」として刊行されたので、さまざまな時期の作品を収録しています。そのため、いっそう不便な印象をうけます。なんとかならないものでしょうか。(なお初出誌一覧は最終巻に掲載されています。)
以上は編集への注文であって、作品じたいの評価は不動であることには変わりありません。
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ねずみ男と鬼太郎が仲がいいのも分かる |
ゲゲゲの鬼太郎はテレビの正義の味方のイメージが強い。しかし漫画の鬼太郎をたくさん呼んでみてわかったことは、タバコはすうは、女の子は大好きだは、ゴミ箱はあさるはとそんなにいいイメージではない。一般に知られている鬼太郎のイメージはテレビによって作られたものだとわかる。しかし実際テレビになるほどに人気が付いた鬼太郎は、この本の中の鬼太郎である。ぜひそれをたくさん出ている鬼太郎の漫画を読んで確かめてもらいたい。鬼太郎の魅力がやたら人間くさいところにあることが簡単に分かるはずである。それはきっと作者の水木しげるの人柄なのだろう。それが鬼太郎に現れているのだ。


